CRMはCustomer Relationship Managementの略で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。新しい顧客との出会いを作り、徐々に関係を深め、自社に長期的に利益をもたらしてくれる固定客になってもらうまでの一連の流れを、CRMによって作り出します。全ての対象者に同じメッセージを発信するマス・アプローチとは異なり、顧客層ごとの嗜好や行動パターンに合わせてそれぞれに異なるアプローチを取り、顧客満足度の向上、固定客数の最大化を目指します。
CRMは中長期の継続的な活動で、開始してすぐに大きな成果が見えるわけではありませんが、一定期間続けることで継続的な利益をもたらす固定客を多く持つことができます。
CRMでは「顧客」を発想の起点としますが、そのために顧客データは欠かせません。顧客データは以下のようなものです。
(基本属性)
名前、メールアドレス、電話番号、住所、性別、年齢、職業等
(購買情報)
商品、購入金額、購入場所、サポート履歴、ワランティ状況等
(アクセス情報)
自社サイト利用状況(ログイン履歴、サイト内コンテンツの閲覧履歴等)
既に上記のような顧客データが手元にある場合でも、CSV、Excel等のデジタル形式のものや、アンケート用紙、ワランティ用紙などの紙のものなど、異なる様々な形式のデータが社内に散在しているという状況がよく見受けられます。
このような場合は、データ形式の整理や統合、そのままでは利用できないデータのクリーニングをして、データをCRMに活用するための下準備を行います。
また、上記のような顧客データが自社には無いという場合は、まず顧客データが自社に蓄積される仕組みを作ります。仕組みの例としては、購入した製品のワランティ情報がオンラインで確認できるワランティサイトや、会員登録することで会員限定のコンテンツや体験が楽しめる会員サイト等が挙げられます。弊社では、「顧客データのCRMへの活用」を念頭に置き、そのために適切なサイトの設計・開発を行います。
集まった顧客データを分析し、これまで御社内では見えていなかった顧客購買傾向や優良顧客層を探り出していきます。効果的な顧客アプローチを実施するためには顧客の見える化が欠かせません。「この価格帯の商品はどのような顧客が購入しやすいか」「アップセルやクロスセルの訴求はどの顧客に向けて行えば成果が出やすいか」など、顧客へのコミュニケーション計画に必要な要素を明確にしていきます。
顧客データ分析結果をもとに、具体的なコミュニケーション計画を作成します。対象顧客層(顧客セグメント)、期待するアクション(目的)、コンテンツ概要、コミュニケーション手段(メール、電話、SNS、SMS、広告等)などの計画を、顧客データ分析結果と御社のご意向を元に立てます。
各顧客セグメントに対してどのようなコンテンツやクリエイティブが目的を達成する上で効果的なのかをしっかりと考えた上で、実際のコンテンツ制作を行い、計画を実施します。
メッセージ開封率やキャンペーン参加者数など、目標数値と実際の数値の差はどれくらいあるかを確認します。
実際の結果が目標に到達した場合もしなかった場合も、その結果となった要因を分析し、今後のコミュニケーション計画の改善に活かします。セグメント、コンテンツ、コミュニケーション手段、タイミング、ユーザーがコンバージョンに至るまでの導線など、要因として挙げられる点は複数出てくるものです。効果的なCRMの実現には、この結果分析が何より大切になります。
CRM運用はその国や地域によって事情が異なります。弊社では、タイとマレーシアを本拠として実績を積み上げて来た強みを最大限に生かして、現地の社会、現地のビジネス環境、現地の顧客視点を元にしたCRM運用支援をしております。